浦島太郎だけど
18歳を過ぎてから時間が経つのが異常な程に早く感じる。
ある研究結果によると、50歳の人間が体感する1年の長さは、1歳児の体感する7日分にしか相当しないという。気付けば私自身21歳になり3浪目に突入したというのだから宣なるかな。まだ中学生の頃に学ランを着て友達とバカ騒ぎしていた日常がつい昨日の出来事の様だ。
先日こんなことがあった。
私は小学生以来の友人と酒を飲んでいた。
むさ苦しい成人男性の会話だから内容は容易に想像がつくだろう。いつもと変わらず話をしていたつもりだが、どうも違和感がある。何か違う...。
これは浦島太郎だ。
竜宮城に行ってる間に自分だけ違う時間軸にいるアレである。
友人は1浪して念願の第一志望の大学に進学し、既に彼女も作り大学生活を十分に謳歌している。さて、私はどうだろう。もちろん、可愛い彼女もいないし、2浪してやっと大学に進学できたかと思えば、コロナ禍でロクなキャンパスライフを送っていない。挙句の果てには仮面浪人をするというのだから散々だ。
私が大学に入学する前段階で足踏みしている間に、同期の人間は想像をはるかに超える煌びやかな生活を送っていた。正直ここまでQOLにギャップがあると面食らう。
浦島太郎なんておとぎ話に過ぎないと思っていたけど、今はまるで主人公の気分になった様だ。だが私が浦島太郎と違う部分があるとすれば、それは自分とは違う時間軸にいて周囲とのギャップを感じても、現状を理解してくれそれを応援してくれる友達がいることだ。
おしまい。